軟部組織外科とは、神経外科や整形外科以外のほぼ全ての組織を扱う外科分野です。
近年増加傾向にある腫瘍性疾患はどの臓器にも発生する可能性があるため、どの臓器・組織の扱い方にも精通している必要があります。
当院ではCT検査を用いて綿密な術前計画のもとに手術を実施しています。
胸部外科・肝胆膵外科・泌尿器外科など高度な外科手術にも対応しています。また、早急な手術を必要とする緊急疾患にも可能な限り即日対応いたします。

腫瘍外科

心膜腫瘍、肺腫瘍などの胸腔内腫瘍、肝臓腫瘍や副腎腫瘍などの腹腔内腫瘍、口腔内腫瘍や形成外科の必要な体表腫瘍など多くの腫瘍外科に対応しています。
腫瘍の多くは抗がん剤や免疫療法などの治療も必要となるため、手術の必要性も含め内科医と連携して検査・治療を行っています。

泌尿器外科

近年は猫の頭数が増え、尿路結石(尿管結石、尿道結石、膀胱結石)の症例も年々増加しています。
特に尿管結石は当院で症例数が多く、迅速な診断と治療がその後の腎臓機能に大きく影響します。
従来の手技に加えSUBシステムなどの新しい技術を用いて、患者の緊急性に応じて手術の即日対応を行います。

消化器外科

動物医療で主に遭遇する疾患は、腫瘍(がんなど)と誤食した異物の摘出です。特に腫瘍は口腔内、胃、小腸、大腸、肛門部など様々な場所に発生します。
急性腹症(腸閉塞、消化管穿孔、胃拡張・胃捻転など)を呈する場合には、緊急的な外科手術が必要になるケースも多くあります。

肝胆膵外科

横隔膜ヘルニア、門脈体循環シャント、膵臓腫瘍切除、胆のう摘出、総胆管切開・吻合などの手術を行います。多くの場合CT検査による術前のリスク評価が重要になります。軟部外科の中でも難しい手術が多いため、高度な知識と技術を要します。

軟部組織外科 担当獣医師
姜 夏琳
石川 勇一 (定期サポート、指導医)