泌尿器

犬の膀胱/尿道結石

小型犬、5歳

膀胱内結石に加えて、尿道結石も併発した症例です。

尿の出が悪く、排尿時にポタポタしか出ないという症状で来院されました。

レントゲン検査結果により、膀胱と尿道内に多数の細かい結石(30個以上)が認められ、尿道の閉塞を起こしてしまっている状況でした。

尿路にできる結石というと、犬に多いものは「ストラバイト結石」、「シュウ酸カルシウム結石」などが挙げられます。前者の場合、療法食などで溶解させるような内科治療をする場合もありますが、この症例ではもともと事前検査で「シュウ酸カルシウム結石」の疑いが強かったことから、外科手術による治療を行いました。

今回の手術では、「膀胱切開」による膀胱内結石の摘出と、「尿道切開」による尿道内の結石の摘出を同時に行いました。

結石除去後のレントゲン写真

手術では膀胱・尿道の結石をそれぞれ摘出した後、尿路をよく洗浄して膀胱内カテーテルを留置しました。

術後の経過は良かったため、術後1週間程度で退院になりました。

現在排尿の症状は特に問題なく、とても元気に過ごしてくれています。今後は定期的な尿検査も行いながら、再発を予防していきます。

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